cinéma et nous~映画批評~

個別の作品の映画批評を中心に記事を書いています。各作品の批評と分析は、その映像の表層にできる限り潜行し、物語と映像が交差するポイントからその映像そのものが突きつける潜勢力としての内的な体系、いわば「その可能性の中心」を見ることを試みています。取り上げた映画のご鑑賞のお友に是非ご一読ください。

映画ベスト10

2018年シネマベスト10

2018年に公開された映画から選出したベスト10です。 2018年を振り返ってまず取り上げたいのは、それまでインディペンド系の力作~特に5時間を超える大作『ハッピーアワー』の衝撃!~を連発してきた濵口竜介の初の商業映画『寝ても覚めても』だ。映画批評家…

2017年シネマベスト10

2017年に公開された映画から選出したベスト10です。 2017年を振り返って言えることは、この年は何と言っても『マリアンヌ』だろう。ロバート・ゼメキスの最高傑作だ。国家の政治的目標である戦争に従属させられる戦争機械であった二人が「戦争ではなく、創造…

【映画ベスト】2016年新作映画ベスト10

2016年に公開された映画から選出したベスト10です。 2016年を振り返って言えることは、この年は『キャロル』の年だったということだ。ケイトとルーニーが織り成す視線、表情、手のメロドラマがあまりにも艶かしく、ただただ圧倒される!そして、ラストの完璧…