2018年に公開された映画から選出したベスト10です。 2018年を振り返ってまず取り上げたいのは、それまでインディペンド系の力作~特に5時間を超える大作『ハッピーアワー』の衝撃!~を連発してきた濵口竜介の初の商業映画『寝ても覚めても』だ。映画批評家…
2017年に公開された映画から選出したベスト10です。 2017年を振り返って言えることは、この年は何と言っても『マリアンヌ』だろう。ロバート・ゼメキスの最高傑作だ。国家の政治的目標である戦争に従属させられる戦争機械であった二人が「戦争ではなく、創造…
映画「ゼイリブ」を詳細に分析した批評文です。 自由の実践として行使されるアクションたちがネオリベラリズムの野蛮な現実にどのように対抗していくのかというパースペクティブから詳細に読み解く論稿です。 1.資本の「支配と統治」を射抜くショット 2.歩…
2016年に公開された映画から選出したベスト10です。 2016年を振り返って言えることは、この年は『キャロル』の年だったということだ。ケイトとルーニーが織り成す視線、表情、手のメロドラマがあまりにも艶かしく、ただただ圧倒される!そして、ラストの完璧…
映画「マリアンヌ」を詳細に分析した批評文で、「映画評論大賞2019」に応募し、最終選考に残った論文です。 「マリアンヌとは何者か?」という問い=表象と原題名(ALLIED)である「同盟=縁組」というトレードオフの関係を有している二つの主題を手がかりに、…
映画「アカルイミライ」を詳細に分析した批評文です。 「アカルイミライ」というタイトルに仕掛けられた、「アカルイミライ」≠「明るい未来」という問いかけ=謎をトリガーに、この極めて野心的な傑作について詳細に読み解く論稿です。 1.「未来」について…
映画「少女邂逅」を詳細に分析した批評文です。 出会うことをあらかじめ運命づけられたかのように巡り合った少女たちの「距離」をめぐる映画であることに着目し、彼女たちの闘争宣言として詳細に読み解く論稿です。 1.閉じ込められた狭い世界 2.距離をめ…