cinéma et nous~映画批評~

個別の作品の映画批評を中心に記事を書いています。各作品の批評と分析は、その映像の表層にできる限り潜行し、物語と映像が交差するポイントからその映像そのものが突きつける潜勢力としての内的な体系、いわば「その可能性の中心」を見ることを試みています。取り上げた映画のご鑑賞のお友に是非ご一読ください。

映画レビュー

【映画】『ゼイリブ』~他にも道があるはずだ~

映画「ゼイリブ」を詳細に分析した批評文です。 自由の実践として行使されるアクションたちがネオリベラリズムの野蛮な現実にどのように対抗していくのかというパースペクティブから詳細に読み解く論稿です。 1.資本の「支配と統治」を射抜くショット 2.歩…

【映画】『マリアンヌ』~「同盟⇄縁組」の行方~

映画「マリアンヌ」を詳細に分析した批評文で、「映画評論大賞2019」に応募し、最終選考に残った論文です。 「マリアンヌとは何者か?」という問い=表象と原題名(ALLIED)である「同盟=縁組」というトレードオフの関係を有している二つの主題を手がかりに、…

【映画】『アカルイミライ』~そして「未来」は続く~

映画「アカルイミライ」を詳細に分析した批評文です。 「アカルイミライ」というタイトルに仕掛けられた、「アカルイミライ」≠「明るい未来」という問いかけ=謎をトリガーに、この極めて野心的な傑作について詳細に読み解く論稿です。 1.「未来」について…

【映画】『少女邂逅』~近づきすぎてはいけない、距離をめぐる彼女たちの闘争宣言~

映画「少女邂逅」を詳細に分析した批評文です。 出会うことをあらかじめ運命づけられたかのように巡り合った少女たちの「距離」をめぐる映画であることに着目し、彼女たちの闘争宣言として詳細に読み解く論稿です。 1.閉じ込められた狭い世界 2.距離をめ…